あけましておめでとうございます。
2019年になりました。今年は地方自治体の議会や首長の選挙と参議院の選挙が重なる年になります。
過去、参議院で議席を減らしたために苦境に追い込まれたり、退陣した政権もあります。安倍政権が続くかどうか見極める指標になります。
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あけましておめでとうございます。
2019年になりました。今年は地方自治体の議会や首長の選挙と参議院の選挙が重なる年になります。
過去、参議院で議席を減らしたために苦境に追い込まれたり、退陣した政権もあります。安倍政権が続くかどうか見極める指標になります。
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国会審議は反対派が納得するための儀式の場でもあります。
国会で議案が審議・可決・成立すると、議案に反対している人も否応なく巻き込まれます。しかし、「国会で決まったことだから」ということで、議案に反対していた人も納得しなければなりません。反対していたから自分は従わない、というわけにはいかないのです。
反対している人が納得するには、するっと議案が成立してしまうわけにはいかないのです。野党は、自分たちを支持する有権者が納得するために、全力で反対するための行動を取る義務があります。
ですから、野党が審議拒否などで反対することには問題はありません。問題があるとしたら、審議拒否するしかないという制度上の問題です。
最適化自体は悪いことではないと思います。問題は、現在の最適化を絶対のものにして動かさないようにすることです。
「タスク管理するとき、現実と戦わないほうがいい」これは、ビジネス書を多数書かれている心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんが、最新作の『やめられなくなる、小さな習慣』の出版記念セミナーでお話しされていたことです。どういう意味かというと、次のような例を出していました。「子供が生まれる前に夜中に仕事をするスタイルだったとして、子供が生まれたあとにもスタイルを守るために『寝かしつけてから、起きて仕事をしよう』と考えたのにもかかわらず朝まで寝てしまったとする。そのときは朝起きて自分を責めるのではなく、子供と一緒に寝ることを前提として朝仕事をすることを試みた方が良い」
子供が生まれる前のスタイルを守ろうとするのは、ある時点での最適化を守ることです。しかし、現実として子供は生まれ、以前の均衡は破れてしまっています。それなのに、かつて最適化された習慣を守ろうとするのは無理があります。かつての最適化を、いわば習慣の終点としてしまって動かそうとしないのならば、現実にあった新しい習慣を生み出すことはできません。
そして、逆に言えば現実を変えてしまえば新しい習慣を作ることが楽になる可能性が出てくるということでもあります。いま、国会で実質的な法案審議が行われていないのは、全ての政党の行動が現在の制度に最適化しているためです。もし、新しい制度を作ることができたとしたら、新しい制度に合わせて政党の行動が変わり、今までと違う国会になるかもしれません。
ただ、悩ましいのは、新しい制度に現実が変わってしまっているため、以前良かったと思ったものが良く思えなくなるかもしれないところです。そういう例が、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に変えた平成の政治改革だと思います。
それでも、ある時点での最適化にこだわらず、常に現実に最適化させ続けるべきです。終わることのない最適化の試みが、新しいものを生み出すからです。
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立憲民主党の所属議員が増えています。立憲民主党は原発ゼロ、消費税増税の反対、沖縄の普天間基地移設問題で辺野古移設の見直しに賛成できない議員は所属させない考えと報道されています。わざわざ条件として出しているということは、この3つが立憲民主党として譲れない政策なのでしょう。
消費税増税に政治生命を賭けた野田前総理大臣に対して、消費税増税反対を条件にして参加を求めることに対する批判もあるようです。しかし、2017年の衆議院総選挙の前に希望の党の小池都知事が「希望の党の基本政策と考え方が一致しない議員の合流を排除する」という内容の発言をしたこともあるように、 党の理念に関わる政策が一致することを同じ政党の仲間とする条件にすることは例がありますので、ひとつの考え方だと思います。
ただ、基本政策の一致にこだわるあまり、基本政策が目指す方向性に100%合わせた人材を集めるのは危険ではないかと思います。何かの観点で100点を取れるようになるということは、別の観点でみたときに50点どころか0点と評価される場合があります。極端に基本政策に最適化した人材を集めることで、多くの有権者にとってピンとこない政党になってしまうと、選挙で勝って政権交代を果たすことはできないのではないかと思うのです。
2018年12月27日現在。一昨日12月25日に、参議院の無所属議員4人が立憲民主党に入党し、参議院の立憲民主党が23人となり、国民民主党を1人上回って参議院で文句なしの野党第一党になったと報じられました。
2012年の旧民主党から自民公明への政権交代から、旧民主党勢力の分裂状態が続いています。今となっては、なんで一緒に政権運営をできていたのか疑問です。というか、できていなかったから野田前総理大臣の解散表明後、選挙前に民主党から大量の離党者が出て衆議院で与党が過半数割れしたのでしょう。
2009年の自民公明から旧民主党への政権交代までは、民主党という看板で反自民勢力を結集することができました。しかし。旧民主党政権崩壊後は民主党という看板が使いにくくなったために、旧民主党系議員は新しい看板をかけなくてはいけなくなってしまいました。しかも、新しい看板はそれぞれ好みが分かれるものになっているため、元の民主党よりも小さい規模に分裂してしまったように見えます。
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現存する政党で、自民党とも旧民主党とも連立を組んだことのある政党があります。それは社会民主党です。
社会民主党は、1996年に日本社会党が名称変更して発足した党です。名称変更前から日本社会党として自民党・新党さきがけと連立を組んで政権運営をしていました。名称変更前までは、日本社会党党首である村山富市委員長が首相でした。その後、1998年に連立政権から離脱しました。
そして、2009年の自民党から民主党への政権交代のときに、民主党・国民新党・社会民主党の連立政権が発足し、社会民主党は再び政権与党入りしました。しかし、2010年には普天間基地移設問題で揉めて、連立政権から離脱しました。
いま立憲民主党の国会対策委員長をしている辻元代議士は、自民党と連立政権を組んでいた時代から社会民主党の国会議員として活動していて、2010年に社会民主党が民主党の連立政権から離脱した後に民主党に移っています。
なんだかんだ言って、入管難民法改正案が会期延長無しで先の臨時国会で成立したのは、自民党と与党として協力した経験がある辻元国対委員長と自民党の森山国対委員長 の阿吽の呼吸で 仕事をしている点にあるのではないかと思います。
現在の野党再編には2つの方向性がありそうです。ひとつは既存の野党を解消して新しい枠組みの野党を作ろうという方向で、もうひとつは現在の野党第一党である立憲民主党に合流するという方向です。
どちらの方向にせよ議員は旧民主党の議員だったりするので、顔ぶれが変わるわけではありません。枠組みというか、人々を結集する理念は変わると思うので、それがどのように変わり、政治行動にどのような影響を与えるのかが重要です。
今月10日に閉会した臨時国会では、会期末恒例となっている内閣不信任決議案の提出がありませんでした。立憲民主党は内閣不信任決議案の安売りはせず、参議院選挙前となる来年の通常国会の会期末に提出する予定だということです。ですが、会期末に内閣不信任決議案を確実に提出することができるでしょうか。
内閣「信任」決議案というものがあります。「本院は、○○内閣を信任する。」という内容で、内閣「不」信任決議案とは反対の決議です。内閣「信任」決議案が「否」決された場合は、内閣「不」信任決議案が「可」決された場合と同じく、議決から10日以内に衆議院を解散しない限り内閣総辞職しなければなりません。内閣「信任」決議案と内閣「不」信任決議案は、言葉は反対ですが同一の効果を持った決議案と言えます。
もし、国会召集直後に内閣「信任」決議案が提出されたとしたらどうなるでしょう。両院のすべての審議は、内閣「信任」決議案が議決されるまで止まります。これも「不」信任決議案と同じです。そして、内閣「信任」決議案は、通常過半数を超える与党議員の賛成により可決されるでしょう。
そうすると、その会期中に内閣「不」信任決議案を審議することはできなくなります。会期中に同一の案件を再度審議・議決することがないという「一事不再議の原則」により、すでに可決された内閣「信任」決議案と表裏一体の性格を持つ内閣「不」信任決議案の審議を行えなくなるからです。
とはいえ、「一事不再議の原則」は絶対ではなく、会期中に事情が変わったときに同じような内容の議案を審議することは許されると考えられています。内閣「信任」決議案可決後に大スキャンダルが発覚したなどの場合は内閣「不」信任決議案を提出することはありうるでしょう。スキャンダルなどなくとも、事情変更を主張して会期末に野党が内閣「不」信任決議案を提出することは当然あると思います。
しかし、内閣「不」信任決議案を審議しづらくすることは確かです。もし、本当に通常国会冒頭で内閣「信任」決議案が提出されたらとても面白いです。でも、裏技のようなバグをついたような戦術なので、内閣と与党の支持率に悪い影響が出そうです。
2018年12月20日のNHK NEWS WEBに次のような記事がありました。
国会改革をめぐって、国民民主党は、審議を充実させるため、会期を定めず1年中、国会を開くことができる、いわゆる「通年国会」への移行などを求める中間報告の案をまとめました。
現在の国会は、事前に定めた期間だけ活動する会期制を採用しています。今年(2018年)は、1月22日に召集された通常国会が7月22日に閉会したあと、10月14日に臨時国会が召集されるまで国会は閉会していました。そして、12月10日に臨時国会が閉会したため、現在も国会は閉会しています。
国会が閉会しているというのはどういうことかというと、議案の審議や議決が行われないということです。議案の審議については、閉会中審査・継続審査の手続きをとれば閉会中も審議することができますが、本会議で議決することはできないようです。本会議で議案を議決できないということは、閉会中に法案が成立することはないということです。
会期制を採用することには、閉会中に国会が活動しないということの他に重大な効果があります。会期不継続の原則により、会期末を迎えると原則として審議未了の法案が廃案になることです。閉会中審査・継続審査を議決しない限り、法案提出からやり直しになってしまいます。
会期制と会期不継続の原則があることで、野党は審議に協力しないことで政府与党の法案を成立させるペースを抑制するという戦術をとることができます。法案の中身でなく、審議の日程や採決の日程について争うことになるので、これを日程闘争と呼びます。
国民民主党の通年国会という提案は、会期を定めないことで日程闘争の効果を減らし、国会審議を充実させようというものです。
本日12月20日のNHK NEWS WEBにこんな記事が掲載されていました。
先の臨時国会で、今月7日から翌日の明け方にかけて行われた国会審議に伴い、衆議院職員の超過勤務手当の額が1500万円余りに上ったことが明らかになりました。
この衆議院職員とはどういう人たちなのでしょうか。
衆議院職員とは、衆議院事務局の職員のことで、衆議院の審議をサポートする公務員です。選挙で選ばれる国会議員とは違い、試験で選抜されます。本会議で議長の右隣に座っているのが職員のトップである事務総長です。
衆議院職員は、審議の際に議長や委員長の審議をサポートしたり、会議録を作成したり、国会の警備をしたりします。審議中継を見ると、議長や委員長に台本のようなものを渡して話している職員の姿を見ることができます。
このように、国会運営に無くてはならない人たちですので、国会審議が夜を徹して行われる場合は当然に残業することになります。