月別アーカイブ: 2017年4月

2017年度予算審議まとめ


■衆議院

  • 基本的質疑 : 3回 (21時間41分)
  • 一般的質疑 : 5回 (30時間14分)
  • 集中審議 : 4回 (25時間09分)
  • 締めくくり質疑 : 1回 (3時間46分)
  • 総質疑時間 : 80時間50分
  • 首相出席質疑時間(基本的質疑,集中審議,締めくくり質疑合計) : 50時間35分
  • 総質疑時間における首相出席質疑時間の割合 : 74.9%

■参議院

  • 基本的質疑 : 3回 (17時間22分)
  • 一般的質疑 : 6回 (24時間26分)
  • 集中審議 : 4回 (24時間50分)
  • 締めくくり質疑 : 1回 (2時間17分)
  • 総質疑時間 : 69時間06分
  • 首相出席質疑時間(基本的質疑,集中審議,締めくくり質疑合計) : 44時間29分
  • 総質疑時間における首相出席質疑時間の割合 : 64.4%

■結論

  • 委員会の回数は衆議院と参議院で同じ(*1)だが、質疑時間は衆議院の方が多い。
  • 参議院の質疑時間は衆議院の8割5分。

(*1) 参議院の集中審議の4回目は締めくくり質疑と同日に行われたため。また、証人出頭要請と証人喚問は政府に対する質問ではないので除いた。

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遅かった2017年度の参議院の予算の採決


 2017年度予算は3月27日に参議院本会議で可決・成立しました。

 3月27日に予算が成立するスケジュールは、私の想定していた中で最も遅いものでした。3月27日が最遅だと考えた理由は、憲法の規定にあります。

 日本国憲法60条2項によると、予算は衆議院で可決し、参議院に送付されてから30日以内に採決されない場合、衆議院が可決しただけで成立します。いわゆる「自然成立」です。今年は、自然成立となる日が3月28日でした。

 参議院にとって、参議院の議決なしに予算が成立してしまう事態は問題があります。参議院不要論をまねく可能性があるからです。ですから、参議院の権威を失わないためにも、自然成立となる前日の3月27日には採決するだろうと思ったのです。

 したがって、参議院の採決は常識的に考えられるなかで最も遅いものだったと言えます。この事態を招いたのは、証人喚問が行われた問題によるものと思われます。

 予算が早く成立すれば与党の勝利、遅く成立すれば野党の勝利とするならば、今回の結果は野党の勝利と言えます。

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