月別アーカイブ: 2016年10月

衆院補選、野党候補一本化に向け協議


2016年10月5日現在。今月行われる衆議院議員の補欠選挙で、民進、共産、生活、社民の4野党が候補者を一本化する協議を行うとの報道がありました。

補選は東京10区と福岡6区で行われ、両方の選挙区に候補出しているのは民進党と共産党とのことです。つまり、民進党の候補に一本化するか、共産党の候補に一本化するか、どちらかということです。

民進党は代表が岡田克也衆議院議員から蓮舫参議院議員に変わって初めての国政選挙なので、悪い成績を出すわけにはいきません。野党の党首の仕事は、選挙に勝つことだからです。なすすべもなく二連敗してしまうと、足元が危なくなってきます。

報道を見る限り、民進党は立候補を取り下げる気はないようです。そして、共産党は、自党の候補者をおろすなら民進党と共同で政策を決めるべきだとの立場のようです。

内定している候補者に立候補を取り下げろというのは、なかなかしんどいことだと思います。党の言うことを聞かずに立候補してしまうこともあるでしょうし。

ただ、共産党は民主集中制という体制をとっていて、上意下達、一糸乱れぬ行動ができる組織なので、候補者を取り下げるとなったらすっぱり取り下げられそうです。

民進党は共産党と政策協定を結ぶことになるのかな、と思います。

…と書いているうちに、民進党候補に一本化されることが決まったとの報道が出ました。また、今回は政策協定の締結を見送るとのこと。共産党が民進党に貸しを作ったと言うことでしょうか。貸しが返ってくるあてはあるのでしょうか。

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福井衆議院議員の強行採決発言は何が問題か


2016年10月1日現在。自民党の福井照衆議院議員が9月29日、所属する二階派の会合で「TPP特別委員会で強行採決できるよう頑張る」という趣旨の発言をして問題になっています。

強行採決というのは、与野党間の合意なく審議を打ち切り、採決してしまうことです。なぜ裁決を急ぐことが問題になるかというと、採決したら与党案が通るに決まっているからです。普通、与党は野党よりも数が多いから与党なので、当然です。

国会は話し合うための機関であり、単に採決するだけの機関ではありません。話し合わなくてもいいのなら、国会は無駄です。選挙で多数派を決めるだけでいいことになります。だから、強行採決は非難されるのです。

と、ここまでが原則の話です。ここまでに述べたイメージ通りの強行採決ばかりではありません。

完全に与野党が対決している案件の場合、採決になったら与党案が通るに決まっているので、野党としては採決に応じるわけにはいきません。ですから、いつまでたっても採決に入れないという状況に陥ります。野党の合意を得ない採決は強行採決になるからです。

しかし、国会には会期末という期限があり、会期末までに採決できない案件は最悪廃案となってしまいます。廃案になると今まで審議したことは全てなかったことになるので、仕方なく与党が強行採決に踏み切るという場合もありえます。

福井さんはTPP特別委の審議もこのような状態になると思って強行採決すると言ったのかもしれませんが、審議が始まってもいないのに言うことではありません。

しかも、福井さんは同特別委の理事で、野党と話し合って審議日程を決める立場でした。それなのに最初から強行採決すると言ってしまっては、野党の反発がないわけがありません。

だから、与野党問わず批判されているのです。

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