政治主導とは:官僚主導の政治


 政治主導という言葉があります。

 この言葉は、自民党が政権与党だったときの政治は官僚が主導権を握る官僚主導であったけれども、民主党の政治は政治家が主導権を握って政治主導でやっていくのだ、というように使われました。

 ここで批判される官僚主導の政治とはどのようなものでしょうか。官僚がすべての政策を立案し、調整し、決定し、実行するようなものなら官僚主導の政治と言えるでしょう。なぜなら、このような政策決定過程は官僚の世界だけで完結しているからです。

 ただ、決定過程に国会が入っています。国会は官僚の領域ではなく、国会議員の領域です。しかし、国会質疑の答弁を作成するのは関係省庁の担当課で、担当課の官僚は答弁作成のため質問した議員に直接面会し、場合によっては質問自体を誘導することも可能です。

 そうなると、質問者も答弁者も官僚の手が入っており、国会ですら官僚の手の内にあると言えます。国会が儀式だとしたら、式次第を書いているのは官僚なのだ、というのが官僚主導の政治を批判する人の認識です。

 なぜ官僚主導が問題なのかというと、官僚は国会議員と違い、選挙で選ばれた人間ではないことです。これは、官僚が何か問題を起こしても選挙による審判を受けないため、有権者を無視し、好き勝手なことをするかもしれないという理屈です。

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