存在感を強める国会


 2012年10月5日現在。臨時国会召集の見通しは相変わらずたっていないようです。国会を開かないと問題を処理できないのは明白です。とはいえ、どうしても先送りしてしまう誘因が、政府・与党にあるのだからどうしようもありません。どう解決するつもりなのでしょうか。

 衆議院と参議院で多数派が異なるねじれ国会の常態化をはじめ、ここ数年で国会の存在感はいや増しています。この間、国会の機能自体はまったく変わっていません。ねじれ国会によって、一方の議院が政府・与党のコントロールを受けなくなったために、国会の権限が顕在化、可視化したのです。つまり、問題が起こっているので目立つようになったということです。

 ものごとがなかなか決まらないのはいいことではありません。しかし、多数派の言い分のみが迅速に決まってしまうのもよくありません。多様性がなくなる可能性があるからです。

 多様性がなくなると、状況の変化に対応できなくなり、ひとつの危機によってすべてが終わってしまう恐れがあります。そういう自体に陥らないようにしなければなりません。そのため、わざと中々決まらないような仕組みにしているのではないでしょうか。

 議会運営をどうこなすかは、政府・与党の手腕にかかっています。もし、国会審議のルールや慣習を変えることで事態を打開しようとするなら、国会の機能を損なう形のものにだけはしてほしくないです。

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