日別アーカイブ: 2014年1月13日

与党がサボると政府は立ち往生する


 2014年1月13日現在。どの内閣にとっても、最大の不安材料があります。それは、与党がそっぽをむくことです。

 内閣は国会の多数派の支持によって存在しています。多数派がすなわち与党になります。与党の協力なくして、内閣は存在しえません。内閣不信任案が提出された時、与党が割れて不信任案が可決されたら、首相は衆議院を解散するか、内閣総辞職するしかありません。解散して選挙に勝利したとしても、内閣はいったん総辞職してから新しい内閣として発足することになります。

 また、与党には与党の役割があります。与党の役割のひとつに、内閣が提出した法案を成立させるというものがあります。法案を成立させるということは、衆議院で委員会に付託し、委員会で審査し、更に本会議で採決、そして参議院でそれを繰り返すということです。この日程をこなすために野党と調整して、より多くの内閣提出法案を成立させるようスケジュールを組むのが与党の仕事です。

 国会での審議スケジュールの形成過程に内閣はほとんど干渉できません。ですから、もし与党が意図的にサボったら、政府は新しいことが何もできないという事態に陥りかねないのです。

 そうならないように、首相は腹心すべてを政府の役職につけるようなことはせず、何人か党の要職(幹事長、総務会長、政調会長など)につけるということが必要になります。例えば、自分を支持する人間をすべて政府に入れた結果、ライバルが党を掌握してしまったらどうなるでしょうか。ライバルが法案の成立を意図的に遅らせることにより政局となり、支持率が低下し、最悪、退陣に追い込まれる可能性があるのです。