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野党の存在感の示し方


 2014年1月1日現在。明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

■荒れない国会は面白く無い

 昨年の臨時国会は、特定秘密保護法案を巡って運営が荒れていました。今月24日に召集されるとの話も出ている通常国会は、どのような国会になるのでしょうか。楽しみでなりません。

 「運営が荒れている」とは言いましたが、「荒れているくらいじゃないと面白くない」という気持ちもあります。政局が楽しみというだけではありません。平穏で何の波乱もない国会というのは、政府・与党の1人勝ちの状況であり、野党の存在感がなくなっているということです。野党だって支持者がいて議席を得ているのですから、支持者に向けて存在感を示す必要があります。

■野党の存在感の示し方2つ

 いま気になっているのは、野党の存在感の示し方についてです。野党の存在感の示し方には、2つあります。ひとつが、昨年の臨時国会で民主党が取った審議引き伸ばし戦術で法案の廃案や継続審議を狙うことです。もうひとつが、日本維新の会やみんなの党のように、与党と協議して政府提出法案を修正させることです。

 審議引き伸ばし戦術のような議事妨害は見た目が派手でアピールできますし、大成功すれば法案を廃案や継続審議に持ち込んで、法案成立を次の国会に持ち越すことができます。そこまでいかなくても、与党に強行採決を強いることで、世論に与党の国会運営の強引さを印象付け、内閣や与党の支持率を下げることができます。

 ただ、議事妨害ができるのはそれだけです。あくまで国会の中だけの話で、政府をコントロールする力は少ないです。政府のコントロール、つまり、日本を動かすという観点からするとあんまり効果がありません。

 その点、与党と法案の修正協議は、成功すれば野党の主張が法案に反映され、その後の政府の運営を法律面でコントロールすることができます。というより、野党が政府をコントロールする手段は、法律によるか、質問や質疑によって答弁という言質をとり、政府の行動に一定の枠をはめる以外にありません。野党は政府に参加していないから野党なのですから、当然です。

 最終的には数で押し切られるとしても法案の廃案や継続審議を目指すか、それとも、すこしでも自党の主張を反映させるべく与党に法案の修正を求めるか。今年の野党は、どの道を目指すのでしょうか。

 私は、議事妨害をちらつかせて(強行採決による支持率の低下を想起させて)与党を脅しつつ、法案の修正を求めるような流れになるのかなぁ、と思っています。