2012年10月23日現在。予算執行に必要な特例公債法案の成立、衆議院の選挙制度改革、社会保障制度改革のための国民会議の設置、この3つ課題を臨時国会で成し遂げたら年内に野田首相は解散する。この見解を示した前原国家戦略相の発言は、与党民主党で反発され、野党自民党、公明党で歓迎されています。
この発言の意図はよくわかりません。しかし、その効果はすこしわかってきました。
効果とは、3つの課題が解散の条件になる可能性を示唆することで、自民、公明両党に、民主党との交渉の余地が残されたことです。これは、今朝の朝刊でも書かれています。
先週、10月19日に行われた民自公3党党首会談は首相が解散時期について言質を与えなかったため決裂しました。このままでは、自民党と公明党は国会で民主党に協力するメリット(=年内解散)がありません。交渉の余地がないので、自公は徹底抗戦するしかありません。自公の協力がなければ、3つの課題の達成は不可能ではないにしろ、非常に厳しくなります。
しかし、与党議員であり、内閣の一員でもある前原さんの発言があることで、自公に「前原発言をテコに3つの課題解決に協力する姿勢を示せば、首相が折れて解散するのではないか」と考える材料を与えられます。交渉の余地が生まれるのです。 自民党と公明党がどのような姿勢で臨時国会に臨むのでしょうか。
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