迅速な対応と十分な検討


 2012年11月14日現在。臨時国会(会期末11月30日)は残り16日です。本日14日は国家基本政策委員会の両院合同審査会、いわゆる党首討論が行われる予定です。また、衆議院財務金融委員会では、予算執行に必要な特例公債法案の採決が行われる予定になっています。

 今のところ、特例公債法案の審議は、民主党、自民党、公明党の合意通りに進んでいます。今日の日程を消化すれば、明日15日の衆議院本会議で特例公債法案を採決できます。与党が議席の過半数を占めている衆議院で採決までいってしまえば、可決は確実です。

 多数決であるならば、議会の多数派と政権与党が一致しているなかでの審議というものは、本来、採決までいけば安泰なのです。見方を変えると、結果が見えているものを延々と話し合って時間を浪費しているようにも思えます。

 しかし、議会は言論の府であり、話し合わないのであれば国会はいりません。話し合いまではできなくても、質疑を通して政府与党をチェックしていかなくては、政府が好き放題やってしまったときに歯止めが効かなくなってしまいます。

 そのため、すぐに採決してしまうのではなく、段階を踏んで、時間をかけて審議するようになっているのです。採決は多数決なのに、審議のスケジュールを決める理事会では全会一致、つまり一人でも反対したら決められないことを原則にしているのも、なるべく多数派が譲歩して審議に時間をかけるようにする知恵ではないでしょうか。

 ただ、その仕組みの影響をもろに受けて、4月に成立した予算を執行するために必要な特例公債法案は、11月になっても成立していません。今週に入ってから、今審議されている特例公債法案を修正し、2015年度までの特例公債発行を認めるようにする流れになっています。そうすれば、本予算が成立しているのにいつまでたっても国債が発行できないという事態がなくなるからです。

 民主党、自民党、公明党によるこの修正に、その他の政党は反対する意向を示しています。反対の根拠は、無制限な特例公債の発行によって、借金の返済で財政が圧迫される恐れがあるということと、国会審議の機会を減らすということです。国会審議が減るということは、国会の力が低下することと同じなので、この懸念は最もなことです。

 迅速な対応と、十分な検討。このふたつをうまく組み合わせていくのも、政治の役割のひとつだと思います。

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