臨時国会の展開予想


 2012年10月11日現在。本日、民主党と自民党の新執行部の顔合わせが行われる予定です。ここで幹事長会談や党首会談の段取りをつけ、臨時国会召集の展望を開くものと思われます。

 さて、臨時国会の召集があるとして、どのような展開があるでしょうか。ちょっと考えてみます。

 例えば、民主党と自民党・公明党との調整が不調のまま臨時国会が開会した場合。野田首相は8月に自民党と公明党に対して、消費税増税を含む税と社会保障の一体改革法の成立と引き換えに「近いうちに衆議院を解散する」と約束していて、自公両党は「近いうち」を具体的な日程として示すことを 要求しています。そのため、首相があくまでも衆議院解散の時期を明確にしないと、調整がうまくいかない可能性があります。

 この時、国会は最初から一触即発です。審議が進むどころか、参議院では8月末に通常国会の会期中可決された首相の問責決議を理由に審議に応じず、衆議院では内閣不信任決議案が提出される可能性もあります。もし、この不信任案に民主党の非主流派議員が同調する構えを見せ、民主党執行部の説得に応じない場合、不信任案が可決することになります。

 このような事態になった場合、野田首相には2つの選択肢があります。衆議院の解散か、内閣総辞職です。解散する場合はともかく、総辞職する場合は、不信任案の採決前になるものと思われます。

 なぜなら、不信任案の採決まで待ってしまうと、民主党の非主流派議員に不信任案の賛成もしくは採決欠席という踏み絵を踏ませることになるからです。こうなってしまうと、民主党として何らかの処分を下さざるを得ません。その結果、非主流派議員に離党でもされたら議席が減ってしまい、総辞職後の政局で主導権を握ることが難しくなります。

 不信任案の採決前に総辞職すれば、誰も処分する必要はなく、離党されるリスクも減らすことができます。総辞職後も衆議院でギリギリ保っている過半数を維持しつつ、政権を維持することが可能になるのです。

Posted from するぷろ for iPhone.


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください