生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案は順調に審議中


 2013年11月10日現在。注目していた参議院先議の「生活保護法の一部を改正する法律案」、「生活困窮者自立支援法案」は、あっさり厚生労働委員会付託されました。2013年11月5日、参議院議院運営委員会は、生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案を本会議で趣旨説明を聴取することなく法案を付託することを与党の賛成多数で決議したのです。

 法案が可決するまでにはだいたい5つの段階があります。

  1. 本会議での趣旨説明
  2. 委員会での趣旨説明・提案理由説明
  3. 質疑
  4. 討論
  5. 採決

 今回、生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案は1をすっ飛ばして、すでに3に入っています。

 日本共産党は生活保護法改正案に反対のようです。夏の参議院選挙で躍進した共産党が議院運営委員会でこの2法案に対してなんらかのアクションを起こすのではないかと思っていたので、なんとなく拍子抜けの感があります。

 共産党にとって、生活保護法改正案反対よりも特定秘密保護法案反対の方が大切だから特に何もしなかったのでしょうか。それとも、何かしたかったけどその力がなかったのでしょうか。どちらにせよ、国会は完全に政府・与党ペースで進んでいます。新しい国会の流れを考えるときに、共産党の働きを重視していた私の見方は外れたようです。

 ただ、議運委の会議録を読んだところ、11月5日に議運委が立てられたのは委員長の職権で急に決まったようです。この日の委員会で民主党の小見山幸治議員が与党の強引な国会運営を批判しています。付託も全会一致でなく採決だったので、円満な国会運営とは言えないかもしれません。

 共産党をはじめ、野党の目が完全に特定秘密保護法案に向いているので、他の法案は特に波乱なく成立していくのではないでしょうか。このペースでいくと、生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案は来週中に参議院を通過し、再来週にも成立するでしょう。


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