一般的質疑より集中審議?


■予算審議状況

 2013年度予算案は、16日に衆議院で採決し、可決する見込みであるという報道がされています。ここで審議状況を確認します。()内の数字は2012年度予算の衆議院予算委員会の審議実績です。また、カレンダーの*印は予定分です。

  • 基本的質疑:4日(4日)
  • 一般的質疑:3日(6日)(2013年4月11日訂正)
  • 集中審議:5日(5日)*4月10日に6日目実施決定済(2013年4月11日訂正)
  • 地方公聴会:1日(1日)
  • 参考人質疑:0日(1日)
  • 公聴会:0日(1日)*4月11日に実施決定済
  • 分科会審査:0日(1日)*4月12日,15日に実施決定済
  • 締めくくり質疑,討論,採決:0日(1日)

!!2013年4月11日追記:4月5日の一般的質疑を集中審議と間違えていました。訂正いたします。!!

2013年 4月
1
一般的質疑2
2
集中審議3
3
地方公聴会
4 5
一般的質疑3
6

7 8
集中審議4
9
集中審議5
10
集中審議6*
11
中央公聴会*

12
分科会審査1*
13

14 15
分科会審査2*
16
予算委員会採決?
17

18
G20
19
G20
暫定予算期間内成立最終ライン
20

21 22

23

24 25 26 27

28 29 30

 もし、16日に採決するとなると、昨年より、一般的質疑が3日少ないことになります。そして、審議時間の総数も昨年より2日分少なくなります。これで民主党をはじめとする野党は納得するのでしょうか。

■一般的質疑より集中審議?

 一般的質疑と集中審議はどう違うのでしょうか。一番違うのは、一般的質疑は首相に出席義務がないのに対して、集中審議は首相が出席しなければならないという点にあります。首相が出席しなければならないということは、首相の時間を拘束するということです。行政の長である首相を、国会の監視下におくことになります。つまり、一般的質疑より、集中審議の方が野党にとって価値が高い可能性があります。

 今年度は、一般的質疑が昨年より3日少ないかわりに、集中審議は昨年より1日多く実施する見込みです。もし、集中審議1日分が一般的質疑2日分に匹敵する価値をもっているとすれば、野党としても面子を潰さずに、採決に臨むことができます。「価値が高い審議(集中審議)を昨年より1日多くしているから、昨年より2日少ない審議時間でも構わないでしょ」と、与党が野党を説得する余地が生まれるのです。

 私は、今国会の審議状況から考えて、野党は審議時間の確保をするため4月16日に採決で折り合うのは難しいんじゃないかと思っていました。ですが、上で述べたような考え方が通れば、「集中審議を一般的質疑の代わりにする」ことで手を打って、野党が4月16日に衆議院に予算案を採決することを許す可能性もあるかもしれません。


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