日別アーカイブ: 2014年4月13日

「自民党の宏池会とか竹下登さんのような調整型政治家から多くのことを学びました。」


 予行演習なしで実践の場に出され、自民党の宏池会とか竹下登さんのような調整型政治家から多くのことを学びました。
 ―当時(引用者註:自社さ連立政権のとき)影響を受けた政治家は?
 加藤(引用者註:加藤紘一)さん、竹下さん、野中[広務]さん、宮澤[喜一]さん。社民党は人数が少なくて一五議席。自民党は二三九議席。当時は二五〇ないと法案は成立しないので、二三九では一一足りない。社民党の一五が賛成しない限り法案が成立しないということで、自民党はとても社民党に気を遣いました。

御厨 貴, 牧原 出, 佐藤 信『政権交代を超えて――政治改革の20年』岩波書店(P.119)

 『政権交代を超えて――政治改革の20年』の辻元清美議員のインタビューです。社民党を経て、現在民主党の議員である辻本さんが、初当選した時に自民党の議員から与党の政治家としての役割を学んでいたというのは、正直意外でした。

 引用部分で名前が上がっているのは、宏池会(現・岸田派)と平成研究会(現・額賀派)の大政治家ですね。宏池会も平成研も自民党ではリベラルな政策グループなので、社民党と近い部分があったのかもしれません。

 民主党政権は、民主党・国民新党・社民党の連立政権から始まりました。そのとき、政権与党の経験があった少ない政治家の中に辻本さんがいたというのも注目すべきポイントです。政権与党の経験があったからこそ、政策を実現できる政権与党にいることにこだわり、民主党に入党したのだと考えると、一貫した行動です。