■3月19日、厚生労働委員会
2013年3月19日、衆議院厚生労働委員会で審議が30分程度中断しました。読売新聞は次のように報じています。
19日の衆院厚生労働委員会で行われた法案採決の直前、民主党が「『次の内閣』で了承手続きが終わっていない」と主張し、30分間近く審議が中断した。
同委では午後4時40分ごろまで、子ども向けワクチンの定期接種化などを盛り込んだ予防接種法改正案に関する討論が行われ、その後採決する段取りとなっていた。
いったい、何が起こったのでしょうか?
■動画で確認
衆議院インターネット審議中継で、当日の厚生労働委員会の状況を確認してみました。
動画の時間で言うと、6:57:10くらいからです。自民党の大久保三代代議士が賛成の討論を終えた直後、厚生労働委員長は理事を集めました。そこで、委員長は「討論はもう終わりになってしまう。この際、あえて討論の終局を宣言せず、速記を止めて民主党の手続きが終わるのを待つことにしたい」という内容の話をしています。
どういうことでしょうか。
■委員会の手順
委員会の審査は、法案の提案理由説明→質疑→討論→採決という流れで行います。討論といっても、議員間で意見のやり取りがあるわけではありません。議案に対し、賛成、あるいは反対の立場から自分の意見を述べることを討論と言います。
今回の予防接種法改正案の場合、討論を申し出たのは自民党の大久保代議士のみでした。普通なら、大久保代議士の討論が終わったら、委員長が「以上で討論は終局いたしました。これより、採決に入ります。」と宣言し、採決することになります。
■討論が終わったら、すぐ採決しなければならない?
冒頭の記事にもあるように、30分ほど委員会は中断しています。その間も動画は流れていて、委員長や厚生労働大臣がずーっと席に座って待っているのが確認できます。一旦休憩して、民主党の準備ができてから委員会を再開すれば良い気もしますが、おそらくできないのか、かなりめんどくさい手続きになるのでしょう。
ここから、次のようなルールがあるのではないかと推測出来ます。
- ・討論が終局したら、直ちに採決しなければならない。
- ・いつでも休憩にできるわけではない。
イレギュラーなことが起こると、ルールが見えてくるような気がします。他にも興味深い点があるので、また書きます。