■日切れ法案の審議始まる
2014年3月8日現在。昨日7日から、衆議院では日切れ法案の審議が始まっています。日切れ法案を見分けるには、改正案の日付の記載を確認します
以下は、7日の民主党の松原国対委員長の発言です。
「(衆院では)本日からいくつかの委員会で日切れ法案(年度末で失効する時限立法の期限を延長する法案など)等の審議に入っていく。しっかりと質疑時間を確保し、充実した審議を求めていく」
■日切れ法案の見分け方
松原国対委員長は「日切れ法案等」と言っています。7日に衆議院で審議された法案は以下のとおりです。
- 法務委員会「裁判所職員定員法の一部を改正する法律案」
- 外務委員会「在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案」
- 厚生労働委員会「雇用保険法の一部を改正する法律案」
一体どれが日切れ法案なのでしょうか。改正案に日付の記載があるか確認してみます。
いずれも、「この法律は、平成二十六年四月一日から施行する。」という文言が入っていますが、それだけでは日切れ法案になるとは限らないそうです(竹中治堅監修『議会用語事典』(学陽書房)P.170)。
ただ、「雇用保険法の一部を改正する法律案」は、改正案に「附則第四条、第五条第一項及び第十条中「平成二十六年三月三十一日」を「平成二十九年三月三十一日」に改める。」というものがあります。改める日付は、暫定措置の期限です。改正案が年度内に通らないと、暫定措置は4月1日からなくなってしまいます。
このことから、「雇用保険法の一部を改正する法律案」は確実に日切れ法案であると言えます。また、他の2法案も、公務員の定員や給与に関する定めなので、4月1日から施行されることが期待されているのは間違いありません。
よって、7日に審議された法案はいずれも日切れ法案であると考えます。