■桜田五輪担当相の遅刻により、予算審議一時中断
2019年2月21日現在。時事通信などによると、与党が2019年度予算案の2月中の衆議院通過を断念したとの報道が出ています。
報道によると、経緯はこうです。本日の衆議院予算委員会で、桜田五輪担当大臣が予定の時間から3分間遅刻しました。この遅刻に野党が反発し、退席したため予算審議が一時中断しました。この中断により、本日予定された質疑の一部を別日に行うことになったうえ、2月28日に集中審議を新たに行うことになったことで、2月中の予算案の採決が難しくなったとのことです。
■これでバランスがとれた?
ここまでの対応を野党がした理由のひとつとして、立憲民主党の逢坂政調会長は「民主党政権時代に衆議院本会議で1分遅刻した大臣がいたため、その日の参議院の委員会審議が流れたことがあった」ということを述べていました。国会が大臣の出席を要求するということは、それほど厳しいものであるというだそうです。だからこそ、菅官房長官も陳謝し、予算審議の日程でも譲歩したわけです。
ただ、いままで審議拒否もなく連日予算審議が続いており、予算審議は完全与党ペースだったことは否めないため、野党としてはどこかで強硬姿勢を示さないと支持者に示しがつかないという部分はあったと思います。また、与党としても28日に採決するということを事前に示して野党の反発を受けたりしていたのは、最終的には「1日譲歩して3月1日衆議院通過になりました。譲歩したけど年度内成立は確実です」という形にして与野党の貸し借りのバランスが取るためではなかったのかと思います。今回の遅刻騒動は格好の素材であったのかもしれません。