「理事懇談会」と「職権で決めた」とは


本日11月15日の衆議院法務委員会理事懇談会で外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法改正案について、明日16日に提案理由説明をし、質疑に入ることを法務委員長の職権で決めたとの報道が出ています。例えば、以下の時事通信の記事です。

衆院法務委員会は15日の理事懇談会で、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理法改正案について、16日に提案理由説明と与党側の質疑を行い、実質審議入りすることを葉梨康弘委員長(自民)の職権で決めた。立憲民主党の辻元清美国対委員長は、自民党の森山裕国対委員長に電話で抗議した。

『入管法案、16日審議入り=衆院法務委、職権で決定:時事ドットコム』

これで、明日の法務委員会が何らかの事情により開かれないということがない限り、入管難民法案が実質審議入りすることになります。ぎりぎりで、与党が当初に予定していたと見られるスケジュールに追いついてきました。

この報道に出てきた言葉として、「理事懇談会」と「職権」というものがあります。

まず「理事懇談会」とは何でしょうか。

委員会の理事会とは、委員長と委員の中から選ばれた理事が委員会の会議の運営について決めるところです。決める項目としては、扱う議案、質疑する順番、質疑する人、質疑の持ち時間などです。

理事会は、委員会が始まる直前に開かれることが多いのですが、どの議案を扱うかや質疑する人などは委員会の準備のため前もって決めておく必要があります。そこで行われるのが理事懇談会です。

今回の場合、この理事懇談会で16日の法務委員会の運営について話し合われました。理事懇談会で、与党が16日に入管難民法案の提案理由説明聴取と質疑に入ることを野党に提案し、野党がこれを拒否して折り合わず、委員長が職権で16日の法務委員会で入管難民法案の提案理由説明聴取と質疑を行うことを決めたということになります。

この「職権で決めた」というのはどういう意味でしょうか。

委員会の運営は与野党が合意して行うことが原則となっているため、「職権で決めた」というと野党の合意なく委員会の運営が決められたということになります。あえて言えば、「強行開会」です。立憲民主党の辻元国対委員長が自民党の森山国対委員長に抗議しているのはそのためです。

ちなみに、委員会の運営を決めるのは国会法や議院規則上は委員長の権限であるため、委員長が独断で決めることに問題はありません。文字通り委員長の「職権」で決められることなのです。


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