議会外の勢力によって倒された内閣


議会で優勢だった田中義一内閣は、議会における野党の追及により退陣するのではなく、「天皇・宮中・貴族院と新聞世論との合体した力」(筒井清忠『戦前日本のポピュリズム』中公新書P.109)によって倒されました。

議会外の勢力により内閣が崩壊することは、議会における政党間の争いにより政権交替が起こるという政治の仕組みの定着にとって有害でした。

昨日引用した西園寺の言葉は、衆議院総選挙の結果が田中内閣の不正によるものだという疑惑を念頭に置きつつ、それでも「議会が政権に関与しないでどうするのだ」という気持ちを述べたものではないかと思います。

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