補正予算案の審議日程の攻防2


■首相の訪米

 2013年2月6日現在。前回の記事では、与党と民主党が補正予算案の審議に何日かけるのかで揉めていることと、財務大臣が国際会議(G20)に出席する2月15日は予算委員会が開けないことについて書きました。

 すでに昨年の衆議院総選挙の前からも報道されていましたが、安倍首相は今月下旬に訪米する予定です。現地時間の22日にはオバマ大統領と会談するとも言われています。

 このスケジュールが変わらない限り、首相は2月の第4週の後半は国会に出席できないということになります。

■衆参各7日だとどうなるか

 政府与党は、安倍首相の訪米前には補正予算案を成立させたいようですが、民主党は抵抗しています。

 もし民主党の要求通り衆参各7日の審議日程になると、以下のようになります。

1 2
3 4 5 6 7
衆議院1
8
衆議院2
9
10 11
祝日
12
衆議院3
13
衆議院4
14
衆議院5
15
G20
16
17 18
衆議院6

19
衆議院7
衆議院通過?
20
首相訪米?
21
首相訪米?
22
首相訪米?
23
首相訪米?
24
首相訪米?
25
参議院1
26
参議院2
27
参議院3
28
参議院4
1
参議院5
2

 首相の訪米日程は、昨日6日の日経朝刊に出ていた「政府・与党が想定する政治日程」の表を参考にしました。

 見ての通り、民主党の要求を受け入れて、訪米の日程も修正しない場合は、2月中に補正予算案の審議が終わらないことになります。補正予算案の審議が終わらなければ来年度予算案の審議はできませんから、来年度予算案が5月の連休前に成立するか怪しくなってきます。

 また、訪米や大統領との会談は相手のあることなので、時期を日本側の都合だけでずらすのも難しいでしょう。しかも、今回の訪米は、日本側から1月中の首脳会談を持ちかけていながらアメリカ側から延期を持ちかけられた経緯があるので、余計やりにくいところです。

■衆参各4日なら政府与党の勝利

 これが、衆参各4日なら20日には補正予算案が成立します。訪米も果たしつつ、今月末に来年度予算案を提出することもできるのです。もし、補正予算案の審議が衆参各4日の日程になったら、政府与党の勝利だと考えていいと思います。

 野党共闘という文脈の中で、民主党の国会戦略が有力野党(維新&みんな)から浮き始めているという報道も出てきています。補正予算案の審議日程について、民主党がどのあたりで納得するかというのは、大変興味深いところです。


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