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なんとも言えない表情が印象的だった映画『バイス』


■チェイニー副大統領を題材にした映画『バイス』

『バイス』という映画を観ました。911のテロ攻撃に対するリアクションとして、軍事力でイラクのサダム・フセイン政権を崩壊させたジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領だったディック・チェイニーを主人公にした話です。

911をイラク戦争につなげたのはチェイニー副大統領だったというのが、この映画のメインの主張です。

のちに妻になるガールフレンドのリンに奮起させられたチェイニーが、下院議員のインターンからワシントンのキャリアを始め、一歩ずつ権力の階段を登っていくのをみるのは、アメリカの政治制度や政治理論が垣間見れてとても面白かったです。

■印象的だった、なんとも言えない表情

チェイニーを演じたのは「ダークナイト・トリロジー」でバッドマンを演じたクリスチャン・ベールです。このベールが浮かべる、口を結んだ怒っているとも悲しんでいるとも無表情とも読める、なんとも言えない表情が印象的でした。昨年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の西郷役の鈴木亮平も、ドラマの中で似たような表情をしていました。

あの表情は、洋の東西を問わず、謀をめぐらす大柄な政治家の得体の知れない雰囲気をあらわすものなのかもしれません。