民主党が「国民の生活が第一」と組むメリット


 2012年10月12日現在。朝刊に興味深い記事が載っていました。民主党の輿石幹事長が、「国民の生活が第一」(以下「生活」)に接近しているというものです。

 「生活」は、民主党代表を務めたこともある小沢一郎衆議院議員を党首とする政党です。小沢さんは野田首相の政権運営を批判し、仲間とともに民主党を離党して「生活」を作りました。現在、やはり野田首相の政権運営に不満をもつ元民主党議員が結成した新党きづなと行動をともにしていて、小沢さんが衆議院で動かせる議席は47議席になっています。輿石幹事長は、この47議席を確保することを目的としています。

 「生活」の議席があれば、衆議院の与党勢力は293議席になり、議会運営の見通しはかなり良くなります。しかし、参議院では過半数をとれない状況に変わりなく、予算執行に必要である特例公債法案などの重要法案成立の見通しはたちません。また、参議院で否決された法案を衆議院で再議決して成立させるために必要な定数の三分の二も、確保できる見通しはありません。「生活」と協調しても、重要法案の成立が難しいという状況に変わりないのです。

 では、「生活」と協調することで得られる一番大きなメリットはなんでしょうか。それは、衆議院で内閣不信任決議案が可決されることによる解散の可能性を減らせることです。

 ただでさえ可能性が低い解散の可能性をさらに減らすことで、早期解散を目指す自民党・公明党の意志をくじくことができます。そうすれば、解散を勝ち取れる見込みもなく審議拒否を続けるしかなくなり、進退きわまった自民党・公明党が重要法案の成立に協力し、臨時国会を乗り切ることができるかもしれません。実現すれば、民主党にとってかなり美味しい展開になります。

 しかし、「生活」の小沢さんがタダで民主党に協力するでしょうか。反野田政権で結党した以上、おそらく交渉の最初の段階で野田首相の退陣を求めるものと思われます。

 輿石幹事長は小沢さんと関係が良いこともあり、自民党との交渉は安住幹事長代行にまかせ、専ら「生活」との交渉に力をいれているようです。必ず解散の時期を問うてくる自民党を相手にするより、「生活」との交渉をまとめた方が民主党にとって有利だからです。

 小沢さんが輿石幹事長との交渉にどのような態度をとるのか、また、交渉に応じるとしたらどのような条件を出すのか。注目しています。

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