解散を目指す以外の方法は?


 今まで、自民党が首相に衆議院の解散を約束させることは不可能、ということを延々と書いてきました。では、自民党は早期解散を求める以外に、何を目指せば良いのでしょうか。

 自民党は、首相が解散してもしなくても、政権獲得につながるように行動しなければなりません。自民党の強みは、参議院総議席数242議席のうち、87議席を動かせることです。ちなみに、与党民主党は88議席を掌握しており、その差はわずか1議席です。

 この87議席を使って、政府民主党が成立を目指す法案に協力するかわりに、なんらかの利益を得ようとすることができます。ここまでは、参議院での法案成立と引換に解散を求める戦略と同じです。この戦略は、解散を目当てにしないならば、一定の効果を得ることができます。

 例えば、法案成立に協力するかわりに、自民党に有利になるよう法案を修正させることができます。すでに、3党合意のときに、自民党と公明党は民主党の政策を取り下げさせています(年金交付国債発行の取り下げ、など)。

 この武器を、衆議院の選挙制度改革の議論で存分に振るい、自民党に有利な選挙制度になるようにすることで、次の衆議院選挙を有利にすすめることができるかもしれません。また、選挙制度改革に限らず、政府与党がすすめる様々な政策において、自民党の意向を反映させることを目指せば、事実上、国政を左右しているのと同じことになります。単に、政府の役職がないだけです。

 しかし、政府の役職につくことこそが重要なのかもしれません。事実だけでなく名目が伴わないとならないのだとすると、衆議院で多数を取り、政権を取らなければならないことにかわりはありません。つまり、政府与党案を自民党色に染め上げたところで、次の選挙で勝てなければ無意味なのです。

 ただし、政権を取る方法は選挙で勝つだけではありません。前回の衆院選のマニフェストに反する政策を強いることで、民主党の議員をどんどん離党させ、衆議院における民主党の議席数を過半数割れに追い込めば、衆議院の各派の思惑次第で、民主党抜きで連立政権を組むことができるかもしれません。

 とはいえ、これは希望的観測です。民主党議員が民主党の執行部、つまり、代表(=首相)、幹事長などが自民党に対して弱腰すぎる、要求を聞きすぎる、ということになった場合、離党と執行部交代のどちらを選ぶかと言えば、執行部の交代を選ぶでしょう。民主党を離党して尚、政権に関われるかどうかは不透明だからです。また、小選挙区制は少数政党に厳しいと言われているので、例え敗色濃厚だとしても民主党に残ること選んだほうが合理的です。離党してしまったら、自らの票を獲得する原動力のひとつである、地方組織や支援団体の助けも得られませんから、なおさらです。

 自民党をとりまく現状は厳しいです。しかし、野党がしっかりしないと国会はダメになるので、知恵をしぼって頑張って欲しいところです。国民の立場からすれば、自民党が勝とうが、民主党が勝とうが、はたまた、その他の党が勝とうが、日本が良くなればそれでいいのですから。


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