与党の審議拒否の狙い


■与党の審議拒否

 2013年5月9日現在。与党が昨日8日の予算委員会を審議拒否したのは、環境委員会委員長である川口順子議員に対する委員長解任決議案を、予算委員会の前に本会議で決議するよう求めたためです。この要求に野党は応じず、異例の与党による予算委員会審議拒否となりました。

 参議院で与党は過半数をもっておらず、解任決議案は可決される見込みでした。実際、解任決議案は可決されています。なぜ、与党は自党の委員長が直ちに解任されるようなこと要求したのでしょうか。それも、審議拒否してまでです。

■テレビ中継と審議拒否

 今朝の日経朝刊に、8日の参議院予算委員会を与党が審議拒否したことについての解説がありました。

 まず、与党としては解任決議案を成否にかかわらず早期に処理することで、川口委員長の問題を終わらせる狙いがあった、と日経は書いています。たしかに、会期の延長に制限がある今国会で、与党としてはこのような問題に長い時間を割くわけにはいきません。

 しかし、それと与党の審議拒否になんの関係があるのでしょうか。実は、審議拒否することで、野党が川口委員長の問題をテレビでアピールすることを防ぐ効果があるのです。日経によると、NHKの国会中継には次のような慣例があるそうです。

中継は「国会が不正常な状況なら実施しない」という慣例がある。

 「不正常な状況」とは、まさに審議拒否が行われている状況です。つまり、与党が審議拒否することで、テレビ中継を中止させられるわけです。

 そして、与党は解任決議案が本会議で採決されるまで、審議拒否を続ける構えを見せます。このままでは、夏の参議院選挙を前に、テレビでアピールする機会がどんどん減ってしまいます。結局野党が本日9日に参議院本会議で解任決議案を採決することに応じて、国会は正常化へ向かいました。同時に、5月15日にテレビ中継付きの参議院予算委員会の集中審議を行うことも約束されました。

 誰が絵を描いたのでしょうか、よく思いついたものです。


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