国会職員は神主


■選挙と話し合いにはルールが必要

議会制民主主義は、自然に当然に成り立つものではありません。「選挙をして、選ばれた議員が話し合って決めればいいだけでは?」と思われるかもしれませんが、それだけでは難しいです。選挙も話し合いも、ルールが守らなければ単に「こなしただけ」なってしまい意味がないからです。

たとえば、話し合えばいいとは言っても、話し合うメンバーが偏っていたら意味がありません。本会議の日時を与党議員だけに連絡し、野党議員が出席できないようにしたら、与党議員と野党議員の数に差があろうがなかろうが与党の思い通りになってしまいます。そういうことがないように、あらかじめ本会議が始まる日時をすべての議員に通知する規則があります。

この規則をはじめ、議会制民主主義を成り立たせるために必要なさまざまなルールがあります。これらのルールや手続きは、議会制民主主義をこの世に成り立たせる儀式のようなものです。決まった手続きで物事を行うことで、この世に実体のない何かを現すという意味で、国会で行われていることはお祭りと同じものなのかもしれないと思うときがあります。そして、ルールと手続きに精通した国会職員は神主のようなものかもしれません。


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