法務委員長解任決議案で入管難民法案の実質審議入りが阻止される


本日11月16日、衆議院法務委員会で外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法改正案の提案理由説明と質疑が行われる予定でしたが、審議に至りませんでした。

立憲民主党が法務委員長の解任決議案を提出したため、法務委員会の審議が続行不可能になり、入管難民法案の実質審議入り前に法務委員会が散開しました。

本日の法務委員会は、14日の続きとなる裁判官らの給与法改正案の審議から始まりました。野党側の質疑ののち討論に入り、採決され賛成多数で可決すべきものと決しました。

衆議院インターネット審議中継の動画によると、給与法改正案の採決のあと、法務委員長が一般質疑に入ろうとしたところで、「そこまで!」「合意してない!」という声が入り、ざわついた感じになります。どうも、与野党が法務委員会の議事進行で合意していたのは給与法改正案の採決までで、それ以降については調整がついていなかったようです。

それでも、自民党と日本維新の会の質疑を終え、12時30分ごろ休憩に入りました。

与野党の調整が難航したためか、再開したのは4時間後の16時39分。法務委員長が冒頭で「立憲民主党、国民民主党、無所属の会、日本共産党の委員が出席していないため、理事に出席を要請させる」と宣言し、速記を止めます。ここからが長く、20分以上待ちます。その間、委員長も法務大臣も席を外さずひたすら待ちます。

そして20分ほど待ったところで、速記を再開した委員長が「自分に対する解任決議案が提出された。今日は散会する」と宣言し、16日の法務委員会は散開しました。

今日の場合、午後の審議に立憲民主党などが委員会に出席しなくても、与党と一部の野党で審議を強行することは不可能ではありませんでした。

しかし、立憲民主党が委員長の解任決議案を出したため、状況は一変します。

委員長が解任決議案を出された場合、その委員会の審議は解任決議案の採決がされるまで行うことができないからです。そして、解任決議案の採決は本会議で行います。次の衆議院本会議の定例日は11月20日火曜日になりますので、普段のように13時に開会となると、11月20日の夕方ごろにならないと法務委員会は開けないことになります。

入管難民法案の今国会での成立はさらに厳しくなりました。


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