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「実質審議入り」とは

 国会の動きに関する言葉で「実質審議入り」、「実質的な審議」という言葉があります。例えば、以下のように使われます。

共謀罪の構成要件を改めてテロ等準備罪を新設する法案は、(4月)19日に安倍総理大臣も出席して衆議院法務委員会で実質的な審議が始まります。

(『テロ等準備罪新設法案 きょう実質審議入り | NHKニュース』括弧内引用者)

 国会の委員会における審議の流れは次のようになります。

  1. 法案が委員会に付託される
  2. 委員会で大臣が法案の提案理由説明
  3. 質疑
  4. 討論
  5. 採決

 「実質審議入り」とは上のリストの3番の「質疑」が始まったことを示します。

上程と緊急上程

■上程とは

 上程とは、議案を会議にかけることです。国会で上程という場合、法案や決議案などが本会議で議題となることを指します。例えば、「xxxx法案上程阻止」というスローガンがデモで見られたりしますが、これは反対するxxxx法案が本会議にかけさせないようにしようということです。

 現在(2013年8月現在)のように、国会が衆参両院で与党が過半数の議席を保有している場合は、本会議にかけられた議題は数から言って必ず成立するため、「上程阻止」して法案を葬ろうということになるわけですね。

■緊急上程とは

 竹中治堅監修『議会用語事典』(学陽書房)によると、「委員会審査を終えた議案は、翌日以降で直近の定例日の本会議の日程とされる例である。」とされています。例えば、衆議院の場合、本会議の定例日は火曜日、水曜日、金曜日です。金曜日に委員会審査を終えた議案は、翌週の火曜日の本会議で議題になります。

 では、委員会で採決された当日に本会議で採決したいときはどうすればいいのでしょうか。本会議で、議事日程に追加する議決を行えば、委員会採決当日の本会議上程が可能になります。これを「緊急上程」というわけです。

 この「緊急上程」という言葉、会議録などで頻繁に使われるわりに解説されているところはあまりみかけません。ずっと調べていたところ、国会図書館の議会官庁資料室においてあった『議会用語事典』で初めて見出しになっていることを発見し、感動しました。